家族
私はあまりドラマを見ない。
ハマってしまうのである。
続きが気になって空き時間があるたびに観てしまって、あまりに多くの時間を費やしてしまうことに引け目を感じてしまう。
そんな私が数ヶ月前に軽い気持ちで海外ドラマの第一話を恋人と見た。
そう、本当に軽い気持ちで、名前を聞いたことがあるからという理由でNetflixの作品名をポチッと押してしまった。
愚かな、、、
案の定、数日後から多大な時間をこのドラマに溶かすことになった。
でも大変に面白かったので問題なし。
内容に触れることからも、ネタバレを避ける為にドラマ名は書かないでおくが、シリーズで言えば5まであり、1シリーズに約20話あるので100話近くあることになる。
このドラマは終盤で、連れ添ってきた兄が実は血縁関係のない兄であることが明かされる。
要するに父母と4人家族のうち、養子で迎えられた兄だけ血のつながりがないということになる。
この事実を母親に打ち明けられた弟は衝撃を受けるが、最終的に、自分を捨てた「血の繋がりのある母」ではなく、これまで寄り添ってくれた「血のつながりのない兄」を選ぶ。
血縁ではなく心の繋がりを選択したのである。
私はこの弟と同じ考えである。
「家族」とはなんであろうか。
昔、この問いについて深く考えたことがある。
血の繋がりであろうか。同じ場所で生活している人のことであろうか。
もちろん、それが家族を定義する一つの要素になり得ることは否定しない。
ただ、やはりそれだけでは家族として定義するには不充分ではないだろうか。
私の中での答えは「無償の愛」である。
「帰る場所」とでもいうのであろうか。
父親は金儲けしようと思って息子を育てている訳ではない。
母親は人に自慢する為に、食事を作ってくれる訳ではない。
息子、娘のため、愛しているからやっているのだ。
これは私が家族に恵まれた環境で育ったからこそ書けることなのかもしれない。
血縁関係があっても子供に虐待する親も存在し、親を殺す子供もいる。
血縁関係がなくても、息子を本気で愛し、色んな経験をさせてくれて育ててくれる親もいる。
どちらが家族だろうか、血の繋がりなんてなくても後者であることは明白だと思う。
「無償の愛」は口にするのは容易くても、大変、珍しく、尊いものであると感じる。
今は東京に出てきたことで、家族とは離れた地で生活しているが、心の中では常に多大な愛、感謝を感じている。
ありがとうございます。